【樹木医の観察日記】シュロの木は高さを低くできない

庭木

とある不動産管理会社から、アパートの敷地に生えたシュロを切り詰めて高さを低くし、切り口に癒合剤を塗って欲しいとの依頼が入りました。

シュロは成長点が頭頂にしかないので幹を途中で切ると枯れてしまいます。つまり高さを低くすることはできないし癒合剤は無意味なのです。

シュロの木は植えた場合と種から生えてしまった場合の2つのケースがありますが、殆どは後者です。写真は屋根にぶつかったシュロ、公園で他の木に絡むほど大ききなったシュロ、途中で切って枯れたままのシュロです。

シュロは樹高を低くすることができないので大きくなって困ったら伐採しか手がありません。シュロの伐採は手間がかかります。チェーンソーに毛の繊維が絡んでしまうので切断箇所の周りの毛を剥ぐ作業が必要となるからです。

また2階の屋根まで大きくなってから伐採となると作業車を使用した大掛かりな作業となってしまい費用もかさむので、早めに対処することをお勧めします。

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