寒肥の読み方
寒肥は「かんぴ」「かんごえ」と読みます。
「かんごえ」と読むのが一般的に多いです。
寒肥を行う理由
寒肥は何のために行うの?
ここでは庭木の果樹の寒肥についてお話します。
寒肥を与える真冬の時点では、既に花芽や葉芽はできているので、この既にできているこの花芽や葉芽の成長を促進・充実させるために行います。
前年にたくさん実を成らせ過ぎてしまって花芽の形成が少なくなってしまった場合は、いくら寒肥をやっても花数は増えませんのでご注意を。
寒肥に必要なもの
寒肥は何を与えたらいいの?
寒肥は緩効性の長くゆっくり効く肥料を与えます。春の芽出しの時期に効果が出るようにするためです。冬はまだ根が動いていないので、即効性の化成肥料を与えても無意味です。
寒肥は油かすや骨粉などの有機質肥料が基本です。寒肥として与えた有機質成分は土中で微生物によりゆっくりと分解していきます。この分解の時期と根の成長が始まる時期がちょうど重なって肥料としての効果を発揮するのです。
ホームセンターや園芸店では、寒肥用の肥料が売られていますのでそれを利用するのが一番です。寒肥用が無ければ有機質主体の「配合肥料」でもかまいません。ご自分で肥料を作る場合には油粕、骨粉を混ぜて作りますが、果樹の本数が少ない一般のご家庭では市販されている前述の肥料の方がお手軽で安心です。
✔おすすめ
JOYアグリス 有機たっぷり配合肥料 (左)
朝日アグリア株式会社 寒肥(右)
寒肥を施す時期
寒肥はいつ与えたらいいの?
寒肥は微生物による分解時間を考えて芽が動き出す2カ月前頃までに与えます。
4月初めに葉が伸びだす地域なら2月前半までには与えましょう。また与えるのが早すぎてはだめです。11月頃ではまだ微生物が活発に活動していますので、秋のうちに分解されてしまいます。ですから12月から1月中が寒肥の適期となります。もし寒肥を与えるのが2月下旬以降に遅くなってしまった場合は、既に発酵済の有機質肥料(発酵油かす)などを与えてください。
寒肥のやり方
寒肥はどこへどうやって与えるの?
寒肥は枝先の下に穴を掘って与えるのがベストです。
植物は根の先っぽにある細根から水分と一緒に肥料分を吸収します。この細根が多くあるのがちょうど枝先の下あたりです。ですから根元ではなく枝先の下あたりが良いのです。
寒肥は微生物で分解されて肥効を現すと前述しました。
つまり微生物が分解しやすいように地表に撒くより土中に施すのが良いのです。
庭木の枝先の下をドーナツ状に20㎝程度穴を掘って寒肥を施し埋め戻すのが一番いい方法ですが、他の庭木が植わっていたりしてドーナツ状に穴を掘るのは実際にはできない場合がほとんどです。そこで坪穴を掘る方法が一般的です。枝先の下で穴が掘れるところに20~30cmの穴を掘り、寒肥と土を混合して埋め戻します。坪穴の数は多いほどいいのですが、難しければ1か所でも構いません。
これなら園芸用の移植ゴテでできますよね。寒さに負けずトライしてみましょう!
さいごに
今回は、寒肥のそもそもなぜやるのかからやり方まで紹介していきました。
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